富士山の山開きの日を確認しましょう。山開きとは、その年の登山が許可される日のことを言います。山開き後の富士山は山小屋などが整備され、毎年多くの登山者が訪れます。
3,776mと日本一の標高である富士山。安全に登山を楽しむためにはしっかりとした準備が必要不可欠です。開山日の確認もその一つ。富士登山ができる期間をチェックしましょう。
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富士山の山開きはいつ?

【富士山の山開き 吉田ルートは7月1日】
富士山の山開きの日は決まっており、登山道ごとに開山日が異なります。山梨県側の吉田ルートは最も開山が早い登山道で、毎年7月1日が山開きとなります。
【山開き直後の登山の注意点】
吉田ルートが開山する7月1日は、年によっては登山道脇に雪が残っていたり、一部の救護所が開いていなかったりします。また、大抵7月初旬は梅雨が明けていないため、天気にも恵まれないことが多いです。
さらに、須走口側にある下山道も須走ルートが開山するまでは利用できないため、岩場の多い吉田口の登りルートを戻りながら下山することになります。山頂のお鉢巡りも他のルートが開山するまではできません。山に慣れていない方は、山開き直後の登山は避けたほうが良いかもしれませんね。
【静岡の登山道は7月10日に山開き】
静岡側の登山ルートは、富士宮ルート、須走ルート、御殿場ルートの3つです。これらの登山道は7月10日の山開きとなります。すべての登山道が開山すると、救護所や山小屋の準備も整います。

富士山の山開きにあわせて祭りやイベントが開催

【富士山開山祭】
山梨県にある北口本宮冨士浅間神社では、山開きの日である7月1日に「富士山開山祭」を、また山開き前日の6月30日には「富士山開山前夜祭」が行われます。
開山祭ではその年の登山者たちの無事を祈る神事が、また前夜祭では富士講の方や富士吉田市民が参加するパレードが開催され、にぎやかな登山シーズンのはじまりをむかえます。
【富士山・河口湖山開きまつり花火大会】
富士山の山開きを記念して、7月上旬に河口湖畔の大池公園をメイン会場とした花火大会が開かれます。2022年は7月2日(土)開催です。河口湖では「河口湖冬花火」や「河口湖湖上祭」など花火大会が多く開かれますが、この山開きまつり花火大会は混雑も少なく落ち着いて花火を鑑賞できる穴場のイベントです。
【富士山お山開き】
富士山お山開きは、静岡県側の山開きに合わせて開催されるイベントです。富士山本宮浅間大社や村山浅間神社にて、パレードや禊などが行われます。

富士登山ができるのはいつまで?登山のベストシーズンは?

【富士山の開山期間】
富士登山ができる開山期間は、山梨県側の吉田ルートが7月1日~9月10日、静岡県側の3ルートは7月10日~9月10日です。開山日はルートによって変わりますが、閉山日はすべてのルートで同じ日になります。
【富士山登山におすすめの期間】
登山をするのであれば、7月下旬から9月上旬がおすすめです。関東甲信の梅雨明けが平年で7月20日前後ですので、7月下旬以降に計画を立てれば比較的天気は安定しやすいです。
また、土日やお盆休みの時期は多くの登山者が訪れ、登山道や山小屋が混雑します。自分のペースで歩けなかったり、山小屋の予約が取れなかったりすることもあるため、可能であれば混雑を避けて平日に登りたいですね。
【閉山後の登山は非常に危険】
9月10日の閉山後に登山をするのは危険が伴います。気温が低くなり、山小屋や救護所、トイレなどの施設も閉まってしまうため登山初心者は閉山後に入山しないほうが良いでしょう。
冬季の登山は経験が豊富な方であっても命を落とすことがあります。無理な挑戦は避け、決められたシーズン中に安全に登山を楽しみましょう。

山開き中の駐車場は「富士山パーキング」を利用しよう

【7月中旬からマイカー規制】
吉田口五合目へ続く「富士スバルライン」では、環境保護と渋滞緩和を目的に毎年マイカー規制を実施しています。7月中旬からは自家用車で五合目まで行けなくなるので注意が必要です。
【富士山パーキングからバスに乗り換えて五合目へ】
マイカー規制中に登山をする場合は、麓にある「富士山パーキング」に車を停めて専用のシャトルバスで五合目へ向かいます。富士山パーキングには観光案内所もあるため、下山後に立ち寄りたい場所をあらかじめ探しておくこともできますよ。
静岡県側の富士山スカイラインやふじあざみラインでもマイカー規制が実施されるため、事前に駐車場の場所や登山口までの行き方を確認しておきましょう。

富士山パーキング

  • 住所   山梨県富士吉田市上吉田字剣丸尾5597-84(東富士五湖道路富士吉田IC東隣)
  • TEL    0555-72-9900
  • 施設案内 駐車場(駐車台数1,400台)、観光案内所、トイレ
  • 営業時間 4月1日~11月30日 9:00~17:00 ※マイカー規制中は24時間、観光案内所は18時までの営業
  • 駐車料金 マイカー規制期間中のみ自動車1台1回につき1,000円(二輪自動車125cc超を含む)その他期間は無料
  • WEB   https://fujisanparking.jp/

富士登山とあわせて立ち寄りたい観光スポット

【富士眺望の湯ゆらり】
富士スバルライン料金所や富士山パーキングから車で15分ほどの場所にある日帰り温泉「富士眺望の湯ゆらり」。山登りで疲れた体をゆっくりと癒しましょう。富士山が見える露天風呂や、洞窟風呂などのユニークな内風呂を楽しむことができます。お風呂上がりは食事処でほうとうなどの地元料理を食べたり、体を休めたい場合は有料休憩室を利用するのもおススメです。

富士眺望の湯ゆらり

  • 住所   山梨県南都留郡鳴沢村8532-5
  • 営業時間 10:00~21:00(土日祝は~22:00)
  • アクセス 中央自動車道河口湖ICから20分
  • WEB   https://www.fuji-yurari.jp/
【富士山世界遺産センター】
富士スバルライン料金所から5分ほどの場所にある「富士山世界遺産センター」。富士山信仰の歴史など富士山の文化的価値を感じられる南館と、溶岩や地質など富士山周辺の自然について学べる北館、どちらも無料で入館できます。
今はレジャーとして浸透しつつある富士登山ですが、信仰として山を登っていた昔の人々の姿を見ると、富士登山のイメージが変わるかもしれません。

富士山世界遺産センター

  • 住所   山梨県南都留郡富士河口湖町船津6663-1
  • 営業時間 9:00~17:00(7月~8月は8:30~18:00、12月~2月は9:00~16:30)
  • アクセス 中央自動車道河口湖ICから5分
  • WEB   https://www.fujisan-whc.jp/

関連施設

富士眺望の湯ゆらり

富士眺望の湯ゆらり

眼前に広がる雄大な富士山の眺めを楽しめる日帰り温泉です。開放感抜群の「霊峰露天風呂」や溶岩洞穴を模した「洞窟風呂」など、富士山の眺望と趣向を凝らした16種類のお風呂が楽しめます。

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もっちー