「ふじざくらイン」使いこなし術1

名前にちなんで薄桃色に塗られた「ふじざくらイン」の建物。その外観がなんとなくホテルらしくないなと感じる方も多いと思います。その理由は、まさしくこの建物がもともと宿泊施設として作られたのではなく、社員寮として作られたから。昔はさまざまな企業が保有していた社員寮も、環境の変化によってその多くは廃止されていく傾向にあります。通常こうした建物はマンションとしてリノベーションされたり、あるいは今はやりの「シェアハウス」として再利用されたりするのですが、ここは低価格でしかも使いやすい宿泊施設を作るために、リノベーションされたのです。
ホテルを一軒新しく作るためには、相当の資本や資金が必要になります。場所の土地代、そして建物の建設。結局こうした初期投資を回収するために、どうしても宿泊単価を上げるしかないのが今の日本の観光事業の現状です。ですから、非常に高級なホテルや旅館はどんどん新たに作られていきますが、一般の人に使いやすく、しかも手軽な宿というのはなかなかできません。こんな現状をどうにか打開して、誰もが手軽に利用できる宿を作りたい!そんな想いから誕生したのが、今回のリノベーションホテルです。

「ふじざくらイン」のコンセプトは「スマート&クレバー」。まさに旅行費用を無駄なく合理的に考える人に、使いこなしてほしい宿泊場所がここなのです。
「ふじざくらイン」使いこなし術2
部屋のタイプは2つ。
「エコノミー2段ベッドルーム」は女子旅や家族に、とにかく安いから1人使用でもOK。
カップルなら「スタンダードセミダブルルーム」、出張などのビジネスにもおすすめ!

宿泊料金が安いという点では断然「エコノミー2段ベットルーム」がお得。例えば河口湖近辺では「ドミトリー」という雑魚寝的な相部屋でも一人3,500円以上というところが主流。それに対してこの部屋はカジュアルなビジネスホテル程度の広さで、もちろん個室で3,500円から。シャワー・トイレもついています。後でご説明しますが必要十分のアメニティもついていますから、都市によくあるビジネスホテルとなにも変わりません。2段ベットというところが唯一異なる点で、この快適な環境がこの価格!絶対にお得です。

こちらの部屋は、もともとカップルやご夫婦の旅行での利用を想定された部屋ではありますが、ビジネスの出張で使いたい場合はどうでしょう。「ふじざくらイン」の「スンダードセミダブルルーム」なら1泊1人使用でも5,000円から利用できます。同じ河口湖周辺のビジネスホテルは一部屋1人利用で6,000円から7,000円以上するのが相場です。でもビジネスホテルの部屋はなんとなく味気ないもの。それに比べて「ふじざくらイン」の「スタンダードセミダブルルーム」はもともと広めのワンルームマンションのような作りですから、けっこうゆとりのある部屋のつくりになっています。
例えばよく見ると、リノベーション前に「押しいれ」だったと思われるスペースがあって、宿泊施設としては珍しく荷物などの収納力のある部屋になっています。私はちょうど社会人になって最初に住んでいた都内のマンションを思い出してしまいました。さらに1階には洗濯機と乾燥機が3台設置されたコインランドリーもありますから、長期の出張なら、なお使い勝手が良いかもしれません。もちろん両タイプの室内には、さほど大きくはありませんが、ちょっとした書き物やお化粧のできるデスクがあり、さらにアメニティは浴衣・リンスインシャンプー・ボディソープ・歯ブラシ・ドライヤー、電気ポット(フロント貸出の場合もあり)が用意されています。そして最近はあたり前になりつつありますが、全室に無料Wi-Fiもありますから、普通のホテルと何の遜色もありません。
「ふじざくらイン」使いこなし術3
テレビやパソコン、電子レンジが設置されている「サルーン(談話室)」が新しい旅の楽しみを作ってくれるかもしれません。洗濯機と乾燥機が3台ずつ設置されたコインランドリーもあって、アウトドア派の人にもお勧め。

また、ここにはテレビやパソコン、電子レンジが設置されています。特にコンビニで買ってきたお弁当やお惣菜を温めたり、テレビを見たり、それぞれの過ごし方ができるスペースなのです。さらに飲み物の自動販売機とちょっとした軽食の買える自動販売機も。ロビーのような施設のない「ふじざくらイン」ですが、この「サルーン(談話室)」がその代わりを果たしてくれます。

「ふじざくらイン」使いこなし術4

その一つがレストラン「シルバンズ」への無料送迎バスがあること。このレストラン「シルバンズ」は、世界のビールコンテストでNo.1を何度も取った、知る人ぞ知る、世界的に評価の高いクラフトビールを作るブルワリーに付属するレストランなのです。いまや日本だけでなく世界的にもクラフトビールが大ブーム。今では日本各地で盛んにクラフトビールが造られていますが、誕生以来約20年、長らくこうした日本のクラフトビールを先導してきたのがレストラン「シルバンズ」が付属するブルワリーの「富士桜高原麦酒」。なんとその20年間で、世界大会で20回以上金賞の栄冠を獲得しただけでなく、国内のコンテストでは数え切れないほどの受賞歴をほこり、さらにおいしいビールを造る醸造所にあたえられる「ブルワリー オブ ザ・イヤー」を2度も受賞するといった、正に日本の誇るクラフトビールです。

ビールはその原料の90%が「水」。味を決めるのも、仕込みの時に使うその「水」の善し悪しにかかっているため、おいしい水の採れる場所にブルワリーが作られているからなのです。今や富士山の水は各社が「ミネラルウォーター」や「ウォーターサーバー」の水として目玉商品になっていますが、早くからそのおいしさに気づいていたのが「富士桜高原麦酒」。同じ富士山の水でもおいしい水の出る水源を求めて行き着いたのがここなのですね。このために都会の人から見ると、ちょっと不便なところにあるのです。
さて、ビールは「生ビール」がおいしいことでもおわかりのように、まさに生もの。ですので「富士桜高原麦酒」もブルワリーに直属するレストラン「シルバンズ」で楽しむのがおすすめ。「シルバンズ」はビールに合うような料理はもちろん、ピザやパスタ、地元の富士桜ポークを使用した肉料理、デザート・スイーツのメニューも豊富。ビールを飲まない方や子ども連れでも安心して利用できます。ということで、以前から夕食時に手軽にレストラン「シルバンズ」に行きたいというご要望は多かったのですね。そんな声にお答えしてできたのが「ふじざくらイン」からの無料送迎バス。ご利用の際は事前に「ふじざくらイン」のフロントへお問い合わせください。タクシー代を節約した分でたっぷりと世界一のビールとおいしい夕食を楽しむ事ができますよ。

ひとつが「ふじざくらイン」から徒歩3分の『ろばた料理 山麓苑』。炉端焼きの居酒屋というのは結構色々なところにありますが、昨今はテーブルの卓上コンロでちょこちょこっと焼くお店などが多く、本格的な古民家に作られた本物の炉端で食べる「炉端焼き」というのはあまり無くなってしまいました。そんな中でここは正に本物。店舗は、飛騨の古豪の邸宅を先代が移築してきた築150年の藁葺き屋根の古民家。その囲炉裏の炭火で、じわじわゆっくり川魚や肉、野菜、田楽などを焼いて食べることができるのがここ『ろばた料理 山麓苑』なのです。この炉端で焼く、ニジマスなどの川魚や甲州牛、野菜のおいしさは格別。グルメサイトの評価も高いお店です。そして何より最後のしめに出てくるのが、この囲炉裏にかけた鍋でつくる「ほうとう」です。「ほうとう」は今では山梨の一大観光メニューになってしまいましたが、もともとは米があまり採れなかった山梨周辺で栽培されていた麦を使った伝統食。きっと当時は農家の囲炉裏にかけられた鍋で、こうした形で作られていたのですね。そんなことを体感できるだけでも、この店に行く価値があります。
『ろばた料理 山麓苑』
- 住所:山梨県南都留郡富士河口湖町船津3370-1
- お問い合わせ先:0555-73-1000
- 営業時間:10:00〜21:00 ※LO 19:30
- 定休日:木曜日(祝日の場合は開店します)、12月25日〜1月1日
- サイト:https://www.yamanashi-kankou.jp/kankou/eat/p_8359.html


『たけ川うどん』
- 住所:山梨県南都留郡富士河口湖町船津3371
- お問い合わせ先:0555-72-5022
- 営業時間:10:30〜13:30
- 定休日:月曜日
「ふじざくらイン」使いこなし術5
温泉だって楽しめます「ふじざくらイン」!
富士山の眺望を楽しみながら温泉が楽しめることで、SNSでも話題の河口湖周辺、人気の日帰り温泉「富士眺望の湯 ゆらり」。そこへの無料送迎バスもあるのです。

例えばおすすめのスケジュールは、「ふじざくらイン」の宿泊する日に17時30分頃までに「ふじざくらイン」にチェックイン。お部屋でお風呂の用意をして、「ふじざくらイン」からの送迎バスを利用して「富士山の眺望の湯 ゆらり」へ。小一時間たっぷりと温泉を楽しんだら、「お食事処- ふじざくら」でお食事を楽しみましょう。ここではラーメンやカレー、各種丼物、各種定食、定番のほうとう、そば、うどんまでなんでもそろっています。もちろん湯上がりに楽しみなビールも、あの世界一のビール「富士桜高原麦酒」を楽しむ事ができます。ただし、お帰りの時刻にはご注意を!!1時間前までに送迎バスの予約が必要です。予約の際に「ふじざくらイン」へ立ち寄ってほしいことを伝えましょう。最終はゆらり発20時30分ですから、ビールがおいしくてついつい時間を忘れて飲み過ぎてしまうと、タクシーを呼んで帰らなければならなくなりますよ!女子旅ならこうした夕食時の使用だけでなく、「エステ」や「ボディケア」のコースや施設の利用もおすすめ。早めに『ゆらり』へ行き、温泉とボディケアやエステのコースを堪能。食事を楽しんで20時30分の無料バスで帰れば、観光だけでなくキレイ度もアップできる充実の女子旅が楽しめます。