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毎年大勢の登山客でにぎわう富士山。7月1日に富士山山開きが行われ、夏山シーズンが到来します!いよいよ始まる富士登山シーズンを心待ちにしている方も多くいらっしゃると思いますが、今回はそんな日本の象徴「富士山」の「山開き」そして7月1日から唯一登れる登山道「吉田ルート」さらに、初心者でも安心の「山小屋のすすめ」をご案内します!
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富士山山開き「富士山開山祭」「富士山開山前夜祭」

 富士山周辺では山開きを祝い、さまざまなイベントが催されます。吉田口登山道の玄関口、北口本宮冨士浅間神社では、7月1日に富士山と関わりの深い人たちが集まり「富士山開山祭」を行います。まず手と口を水で漱ぎ、お祓いの儀式が行われ、その後、拝殿に上がり、富士山に感謝し、多くの人の無事を祈る催しです。
また、山開き前日の6月30日には麓の富士吉田市で「富士山 開山前夜祭」が開催されます。白装束をまとった冨士講の人たちをはじめ、市民も参加し、金鳥居市民公園から北口本宮富士浅間神社までの約2㎞を200人程が練り歩きます。到着後は夏越大祓(茅の輪くぐり)と開山前夜祭が行われた後、「登山鳥居」に設えられた「しめ縄」を手力男命(たぢからおのみこと)が木槌で断つ「お道開き」の儀式が行われ、富士山登山の開始を告げます。

徒歩で麓から登れる唯一の登山道「吉田ルート」

 富士山の山頂へ至る登山ルートは全部で4種類ありますが、登山道によって開通期間が異なります。7月1日に開山するのは山梨県側の「吉田ルート」です。吉田ルートは富士スバルライン五合目を出発し、六合目で「吉田口登山道」と合流します。登山者の半数以上が吉田ルートを利用しますが、4つのルートそれぞれ特徴が異なるので自分に合ったルート選びが大切です。
 「吉田ルート」は五合目からの所要時間が約6時間程かかります。このルートは登山道に多くの山小屋があり、途中で休憩をとりやすく初心者向きのルートです。また、五合目までの登山バスの本数も多いのでアクセスにも優れています。但し登山者が多い7月~8月の週末とお盆の時期は、富士登山人気もあって非常に混雑するのが特徴です。麓からは夜、登山客のヘッドライトの光が登山道の形になり一本の光の道になっているのを見ることができます。
最近では、車で五合目まで上り、そこから徒歩で登るスタンダードな登山スタイルとは別に、麓の「吉田口登山道」の起点「北口本宮富士浅間神社」から「中の茶屋」「馬返し」を経由し吉田口五合目まで続く道を徒歩で登る登山客も増えています。「吉田口登山道」は富士講の遺構や史跡、かつてあった山小屋などが数多く点在し、緑豊かで動植物にも恵まれている徒歩で唯一麓から登れる登山道です。一度挑戦してみるのはいかがでしょうか。

正しい富士山の登り方「山小屋のすすめ」

 近年、富士スバルライン五合目を夜中に出発し、山小屋に泊まらず夜通しで一気に山頂を目指す「弾丸登山」や「日帰り登山」が増えてきています。しかし、短時間で高度を上げると高山病になりやすく、また、疲労によるケガも増える為、安全で快適な登山をするには「山小屋」の利用が初心者の方におすすめです。
特におすすめなのは山小屋を利用した「1泊2日の無理せず山小屋でご来光を眺めようプラン」です。五合目からスタートし、自分のペースを守りながらゆっくり登山、午後5時位までに七合目~八合目の山小屋に到着するようにします。ここで一泊して翌朝早朝山小屋で御来光を眺めるのはいかがでしょうか。七合目以上の山小屋からでしたら、十分美しい御来光を眺めることができます。どうしても頂上で御来光を眺めたい方は山小屋の出発時間を調整してください。
吉田ルートは五合目以上に多くの「山小屋」が点在していますが、あらかじめ予約が必要になります。週末の予約などは早めにいっぱいになってしまうこともありますので各山小屋のHPをチェックしましょう。
 また、山小屋は宿泊するだけの施設ではありません。休憩所や売店、トイレ等もあり宿泊者には食事付きのプランもあります。宿泊は個室ではなく相部屋が基本です。周りに沢山人がいると眠れなかったり、暗くないと眠れない方などは、アイマスクや耳栓など用意しておくのがおすすめです。また、水が大切な富士山では洗面所やシャワーもありませんので汗拭きシートなどもあると便利です。売店の商品は麓から運んでいる為高めの料金設定になっています。なかなか体験できない山小屋での宿泊は記念になると思いますのでぜひ利用してみて下さい。

 登山シーズンは9月上旬までの約2か月しかありませんが、自分の体力や体調、経験にあわせて富士登山を楽しんでください。

「富士山を登ってみたい!」と考えている方、今年こそ!ぜひチャレンジしてみましょう!

富士山における適正利用推進協議会

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鼻唄